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撰銭(えりぜに)
銭を選ぶとはどういうことでしょうか。鎌倉時代以降、交易における貨幣(かへい)の流通が進みました。しかし、現在とは異なり、使用されているもののなかに、欠けたり、焼け焦げたり、あるいは偽造したものなど悪銭、鐚銭(びたせん)とよばれる不良品の混じることが、しばしばでした。そこで銭を受け取る側は、こうした貨幣を拒否したため、トラブルの元になりました。このような混乱を避けるために、権力者たちは、撰銭を禁じ、悪銭、鐚銭と良銭の交換比率を決めて管理しようとしました。