四日市市立博物馆


追分包子 3442

『東海道中膝栗毛』の日永の追分で登場する饅頭のかぎ屋。江戸時代に、追分に饅頭屋があったかどうかは定かではありませんが、東海道を少し京都方面へ行ったところに名所として有名な杖(つえ)つき坂があります。ここの饅頭は名物として数々の旅案内に記されています。おそらく膝栗毛の作者の十返舎一九はこの饅頭を知っていて、弥次さん喜多さんが伊勢(いせ)参宮で追分から東海道を外れるために、追分で饅頭のエピソードを入れたのではないでしょうか。